IGM 免疫学・炎症学アドバンストセミナー 2016.11.16(2016.11.09更新)
演題 | Repertoire selection in the thymus |
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演者 | 高濱 洋介 先生 |
所属 |
徳島大学先端酵素学研究所 所長
大学院医科学教育部免疫系発生学分野 教授
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日時 | 2016年 11/16(水)17 : 00〜 |
場所 | 北海道大学遺伝子病制御研究所5Fセミナー室 |
主催 | 北海道大学遺伝子病制御研究所大学院医学研究科分子神経免疫学分野 |
共催 | 日本生化学会・北海道支部、日本病理学会北海道支部 |
概要 | 高濱先生は、胸腺被膜直下の皮質上皮細胞にTGFβが発現され、幼若Tリンパ球の細胞周期回転と分化を調節していることを明らかにしたのを皮切りに、胸腺微小環境の分子本体解明に向けた研究を開始され、正の選択をうけて成熟するTリンパ球が胸腺皮質から髄質へと移動するには髄質上皮細胞に発現されるCCR7ケモカインシグナルが必須であり、ケモカインによる血液系細胞の髄質移動が中枢性自己寛容の確立に必須であることを明らかにされました。さらに胸腺皮質上皮細胞特異的なプロテアソーム構成鎖β5tを同定し、β5tを含む胸腺プロテアソームがCD8陽性キラーTリンパ球の生成に必須であることを明らかにされました。また、自己寛容の確立を制御する胸腺髄質の形成が成熟Tリンパ球由来のサイトカインRANKLによって制御されていること、胸腺ナース細胞が皮質上皮細胞の亜集団でありTリンパ球受容体の二次的遺伝子再構成を支持する微小環境を提供していることを明らかにされました。これらの成果に基づいて胸腺微小環境の分子本態の解明を目指す研究を精力的に実施され、血液系細胞に焦点をおいた従来の免疫学研究から明らかにされることのなかった、免疫疾患の画期的な制御法開発を提示されている先生です。本セミナーでは、胸腺でのTリンパ球分化について基本的なところから最新のトピックまで、お話していただける予定です。 |
連絡先 |
北海道大学遺伝子病制御研究所分子神経免疫学分野 教授 村上正晃
札幌市北区北15条西7丁目
電話:011-706-5120
Email: murakami@igm.hokudai.ac.jp
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関連資料
2016.11.16-Dr.Takahama_poster.pdf(49KB)